フリーランスに転身する際、「フリーランス 会社員 収入 何倍」と検索したことある人は多いだろう。そこで「2倍稼がないとやっていけない、死む」と書いてあって、絶句した人はいるはずだ。結句、会社員からフリーランスにならず、未だにサラリーマンとして会社に在籍している人も5万人ぐらいいるはずだ。
私もフリーランスになる前に、上記のキーワードで検索した。当時の年収は400万円程度だった。フリーランスになるには800万円の売上を立てないとならない。無理。無理だと観念し、会社員生活を継続したということはない。
清水の舞台から飛び降りる気持ちでフリーランスになった。といって、内実は別段、決断というほど重いものではなく、なんとなくフリーランスになった。フリーランスになるのがどうして怖いのだろう? ミスったらまた会社員に戻ればいいので、軽やかにミスればいいと思う。私などは勤め人時代に10回程度転職した。つまり、9回か10回はミスったのだ。
会社員からフリーランスへの転身でミスったところでなんの痛痒も感じないだろうという思いで、独立した。
実際、別になんの問題もなかった。独立して5年目だが、MAXの年収は550万円程度だ。400万円の時もあったり、300万円台もある。既婚で、おまけに小さな子どももある。年齢は40歳前後。
会社員時代と同等か少し少なかったり少し多かったり。だからどうしたというのか。考えてみてほしい。仮に年収500万円とする。となると月収は41.6万円だ。いったい30〜40代のサラリーマンのうち、どれだけの人が毎月40万円のキャッシュを手に入れているだろう。
40万円あれば何でもできる。そこから年金1.7万円、健保5万円、家賃8万円を差し引いてもまだ25万円ある。富豪だ。さらに、光熱費2万円、保険1万円、養育費3万円を差し引いても、19万円残る。まだまだ富豪だ。登山やキャンプ、釣りやボルダリング、映画や絵画展、本屋やカッフェ、旅行や月探索、体操教室や華道茶道武道遠藤、なんでも可能だ。
いったいどこのどいつが「サラリーマンは会社員の2倍稼がないとだめ」などと暴論を吐いたのだろう。おそらく、フリーランスではなく、フリーランスになれなかった会社員だ。隣の芝生は青く見えるので、妬んで血糊や吐瀉物をまき散らして、赤や黄色に染色したに違いない。
嘘だ。全部嘘なのだ。会社員時代に年収が400万円だったのならば、同等でOK。300万円でも良いぐらいだ。
賞与など知ったことか。社会保険の折半がなくなる? 知るかキャッシュで解決だ。厚生年金が受け取れない? 知るかNISAとiDeCoで対応する。退職金などどうせ雀の涙だ。我ら薄給の哀愁サラリーマン。今を生きろ!