働きたくない

子どもが生まれたら就労意欲がわいてくるというのは嘘の件

子どもが生まれたので、仕事に精を出して稼がなくてはならない。

子どもの将来のことを考えて、自分を犠牲にして馬車馬のように働かなくてはならない。

子どものことを考えれば、つらい仕事も我慢できる。

子どもの寝顔を見ると、癒やされて明日への活力にできる。

むろん、それは嘘である。現に私の勤労意欲は横ばいか、むしろ漸減している。過日、子が1歳半を迎えた。当月の月収は18万円程度だった。私は自営業者なので、そこから年金17,000円、健保50,000円などを収めなくてはならない。家賃、NISA、iDeCoなどの支払いを済ますと、残念ながら赤字になる。

具体的にいえば、家賃は25,000円である。なぜそのような破格の家賃なのかというと、親戚に部屋を貸してもらっているからである。家賃は50,000円で、妻と折半している。

積立NISAは毎月30,000円拠出している。身の程知らずで、後先考えないほぼ満額の掛金で将来に備えている。投資は余裕資金で行うのが鉄則だが、私はiDeCoもやっているのでセオリー度外視の積極投資で毎月困窮している。

iDeCoは脅威の月額68,000円だ。満額だ。これで支出の合計が16万5000円になる。ここまででほぼ収支がトントンになる。

そしてもちろん生活費がある。だいたい月に16万円ぐらいか。これを折半して8万円ずつ。支出は24万5000円でめでたく赤字になる。

赤字になると、子に回す支出はなくなる。そしてここで尻に火がついて、稼ごうと思うが、稼ごうと思って簡単に稼げるわけではないのがフリーランス。というか会社員にしても同様で、そう簡単に収入を増やすことはできない。そうして絶望。

会社員に比べれば、ガッツがあれば収入を増やせるかもしれない。仕事を取ってくればいい。いまはクラウドソーシングがあり、エージェントサービスも多数ある。方々に声をかけて仕事を振ってもらうということもできるかもしれない。しかし私はやらない。なぜなら勤労意欲がわかないから。子どもの寝顔や笑顔を見ても私のやる気がアップしない。

何が問題なのだろう?

働くことがいやなのかもしれない。いや、それはもちろんいやだ。今の仕事が合っていないのかもしれない。それもそうだ。暑いから心身が参っているのかもしれない。そうに違いない。何か根本的に変えなくてはならないかもしれない。しかし考えるのがおっくうで、そもそも考えるという習慣がない。

そうして人は宝くじを買う。あるいは買わない。当たったらどうするか、夢想する。それでお腹いっぱいだ。気がついたら歳月が流れている。私は41歳で、キャリアチェンジするには少し年を取り過ぎているかもしれない。しかしキャリアチェンジするのに遅すぎるなんてない。とどこかの転職サイトに書いてあった。いや、書いてなかったかもしれない。思い出す気力もない。